ゼロの相棒





「えっ、ゼロ?なんでガキの姿なんかになってるんだ?」




ワインレッドの青年が、驚いたような顔でゼロを見つめる。




「噂では聞いていたが、本当に少年の姿に変えられてたのか。

……ここは人が多いな。奥でゆっくり話さないか?ゼロ。」




深青の髪の男性も口を開く。




すると、大柄な男性が、私の顔を覗き込んだ。





「ん?お前の隣の美少女は誰だ?
ゼロの連れか?」





その時、三人の視線が一気に私の方を向いた。




私の姿を見て、彼らは
興味深々、と言った感じだ。





私はつい、ゼロの後ろに隠れる。



ゼロは、彼らを見ながら言った。




「フィオネは少し人見知りなんだ。
奥に行かないか?」




その言葉に、そうだな、と言って
彼らは歩き出す。




そうだ。




もしかしたら、この人たちから、ゼロのことを色々聞けるかもしれない。





私はそう思って、ゼロの後をついて行った。





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