ゼロの相棒
ゼロは、私の言葉に、ピクリと眉毛を動かした。
そして、何かを言いかけようとした
その時だった。
パァァ!!!っと都市の中心部から光が溢れる。
私たちは驚いて城の方向を見た。
遠くて、何が起こっているのかよくわからないが
赤と青の軍隊が町に向かって動いているのが見える。
あれは、ガーディアン?!
私たちが呆気にとられて見ていると、
屋根の下から、グランの声が聞こえた。
「ゼロ!これはダリシーンの魔力じゃ。城で何かが起こっている!
お前は闇が空を支配しているうちに急いで都市を出ろ!」
!
グランの言葉に、ゼロも驚いたように一瞬固まる。
突然の出来事に、私は動揺を隠せない。
ゼロは、とっさに私を魔力で地上に降ろすと、自分も屋根から飛び降りた。
そして、ぽつり、と呟く。
「グラン、世話になった。
また……来るから。」