ゼロの相棒
ガーディアンの先頭にいたダリシーンが
再び魔力を放出した。
すると、私の体にかかっていた魔力が解ける。
ぐん、と重力が私の体を引っ張った。
「きゃ……!」
私は地面に向かって急降下する。
ゼロが咄嗟に私の手を引っ張った。
そのままの姿勢で私は地面に着地する。
ゼロのおかげで地面に叩きつけられることはなかったが、腰を打ってしまった。
ゼロは、私のそばに舞い降りると、なにが起こったのかわからない様子で私を見た。
「フィオネが、俺の魔法を解いたのか?」
ゼロの質問に、私は首をぶんぶん、と横に振る。
その時、私たちの周りを、大勢のガーディアンが囲んだ。
ゼロは、キッ、とガーディアンを睨むと
私をかばうように私の肩を抱いた。
「ダリシーン王!犯人を見つけました!
この女から、ルーク様の魔力を感じます」
一人のガーディアンが、ダリシーンに向かって叫んだ。
私は、言葉の意味がわからない。