ゼロの相棒
すると、レオが二人組に向かって言った。
「お前らがリベリオンの、
“ガルシア”と“ルナータ”だな?
…うちの坊ちゃんをどこへやった?」
レオの言葉に、“ルナータ”と呼ばれた隻眼の男性が口を開く。
「ルーク王子ならここさ。」
すると、いきなり私たちの頭上にブラックホールのような空間が現れて
中から、薄桃色の髪の毛をした少年が、ドサ、と地面に落ちてきた。
「ルーク様!」
ブラッドが少年に駆け寄ろうとする。
その瞬間、“ガルシア”と呼ばれた厳つい顔の男性が
ぱっ、とブラッドに向けて手を突き出した。
そこから暗黒のベールをまとった刃が、
ブラッドめがけて次々と飛んでいく。
ブラッドはとっさに魔法で盾作り、刃を跳ね飛ばした。
レオとブラッドが、ガルシアを
きっ、と睨む。
「簡単に返すわけないだろ!
こいつは立派な人質だからな。」
ガルシアはルークの手を掴んで引っ張り上げた。
「おい、起きろ。」と、ガルシアはルークに向かって怒鳴った。