ゼロの相棒
私は、ゼロの背中に顔を埋めて言った。
「ルークを助けることと、ダリシーンに復讐することは別よ、ゼロ。
今、リベリオンの味方になったら、
あなたは、あなたの両親を殺したダリシーンと同じになってしまうわ。」
その時、ゼロは、ピクン、と体を震わせた。
そして、その場に流れる空気が変わる。
ゼロが、何かを決心したかのように
リベリオンの二人を見つめた。
すると、静寂の中、ルークが、ゆっくりゼロの方を見て言った。
「お兄ちゃんが……ゼロ?」
その言葉に、その場にいる全員が、
ルークを見る。
ゼロは、驚いたように少年を見た。
その瞬間、ルークは何かが切れたかのように、大粒の涙を流した。
「お兄ちゃん…!お父さまを嫌いにならないで……!
僕が…僕がお父さまの魔力をもらうから。
お父さまのこと、許してあげて……!」