ゼロの相棒




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ゼロは、私を連れて、城の中をぐるぐると歩き回った。




「出来ることなら、一回来たいと思っていたんだ。

ダリシーンが城に入れてくれるとは思わなかったから、望みはないと思ってたんだけどな。」




ゼロは迷うことなく歩き続ける。


一体、どこに向かってるんだろう?





それにしても、広い城だ。





何百年もの歴史があるはずなのに
綺麗なままであるということは


ダリシーンの魔法の力なんだろうか?





私たちは、ある廊下に差し掛かった。





そこには歴代の王の肖像画が飾ってある。




私は、どきん、と胸が鳴った。



密かに、ゼロのお父さんを探してしまう。




彼を見ると、彼も少し気になっているようだ。





あの様子では、写真なども見たことがないのだろう。




生まれた時にしか会っていないのだから
記憶があるはずもない。






すると、ゼロがぴたりと立ち止まった。






「あ……。」






私も、無意識に声が出てしまった。




そこには、黄金の髪の毛をした凛々しい男性が描かれていた。




ゼロによく似ている。





髪の毛の色を隠されていたとしても
すぐにわかっただろう。





真剣な時の青年ゼロの顔にそっくりだ。





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