ゼロの相棒
「別に、俺はレオと違って女好きな訳じゃないからね。時と場所ぐらいは選ぶさ」
私は、まだ子どもだから
ジンの言っている意味がわからないのだろうか?
確かに、歳が四つも違えば、経験してきたこともそれなりに多いだろう。
ちら、とゼロを見ると、彼は表情を変えずに黙っている。
私のように動揺している素振りも見せない。
少年の姿だが、中身は十八の青年だ。
ゼロは、私の知らない世界を知っている。
そう感じた。
元の姿は顔も整っているし、ジェフも
ゼロはモテていた。と言っていた。
まったく女性と付き合った経験のない訳でも無さそうだ。
やっぱり、私はゼロのことを何も知らないな。
……過去の女性遍歴とか…。
知っているのはラグナを振ったってことぐらい。
「さ、冷めないうちに早く食べようか。」
私は、二人の男たちに少し視線を送りながら、椅子に座ったのだった。