ゼロの相棒
ジンは、ゼロに興味津々なドロシーに
優しく尋ねた。
「僕ら、塔のてっぺんまで登りたいんだ。案内してくれないか?」
すると、ドロシーは、こくん、と頷くと
深青の瞳を輝かせ始めた。
私たちの体がその光に包まれていく。
その瞬間体がふっ、とその場から消えた。
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次に気がついたときには、上には広い青空が広がっていた。
てっぺんまで瞬間移動したの?
ゼロが驚きながらジンに言った。
「瞬間移動はラグナの十八番じゃねぇか。なんでこいつが使えるんだ?」
すると、ジンはドロシーの頭を撫でながら言った。
「この子は特殊な魔法を使えてね。
一度教えてもらった魔法は、どんなものでも使いこなせるんだ。
今のは、都市に行ったときに、ラグナから伝授されたらしい。」
私は改めてドロシーを見た。
すごい魔法使いなんだな…。
ラグナの魔法まで使いこなせるなんて。
もしかして、ゼロの魔法も使えるのかな?
ジンは私たちを見ながら続ける。