ゼロの相棒






その時、ふっ、と部屋の明かりが消えて
ゼロと目が合った。






その短い時間が、永遠に感じる。






ゼロは、少し辛そうに息をしている。







「なんで、そこまでして元の姿に……。」







私が言うと、彼がゆっくりと私に近づいてきた。






その瞬間、どくん、と胸がなった。






これは、不安や、恐怖の感じではない。







もっと……別の………。














ゼロは私の目の前まで来ると、ぴたりと立ち止まった。








その瞳は、色味を帯びている。





星の町で見せたのと同じで


いつもとは180度違う顔つきだ。












彼の藍色の瞳から、目が離せない。








ゼロが、ゆっくりと口を開く。











「……今日で…最後になるかもしれないからな。」

















私は嫌な胸騒ぎがして、彼に詰め寄る。






「ねぇ、それってどういう………」







その時、ゼロが私を強く抱き寄せた。






< 264 / 508 >

この作品をシェア

pagetop