ゼロの相棒






ジンの言葉に、はっ、とした。




明らかに無意識だった。





「そんなんじゃねぇよ。…ってか、お前
星の町にいた時のこと聞いてたのか?!
なんでレオのことも…?!」






動揺を隠しきれずに言うと、ジンはニヤリと笑って言った。





「都市のことはレオから聞いた。面白がって僕に連絡してきたんだよ。
星の町の時は図らずも聞こえてきたんだ。
壁が薄くてね。

……ちょっと興味はあったけど。」






壁が薄かった訳ねぇだろ!




明らかに聞き耳立ててたんだな。





こいつの魔法は魔法の矢以外にも
時空も場所も飛び越えるやつが使えるし
それで盗聴したとも考えられる。





レオも俺が嫉妬するだろうと気づいててわざとやったのか?






…いや、あいつはただフィオネを気に入っただけだな。






俺は、冷たい視線をジンに送った。






奴は平気な顔をしてにこにことしている。




…昨日のことは、さすがにこいつも魔力切れだっただろうから、知られてはないと思うけど…。





俺は、ふぅ、と息を吐いた。





< 278 / 508 >

この作品をシェア

pagetop