ゼロの相棒
「自分の気持ちを自覚したみたいだね。」
ジンは私を見て優しく微笑む。
「ふぅ……。厄介なのはゼロだな。
あいつは自分で自分の気持ちにリミッターかけてるからさ。」
リミッター?
私が不思議そうな顔をすると、「おっと。口がすべった。……こっちの話さ。」
と、ジンは言った。
そして私の方を見て続ける。
「でも僕は、お似合いだと思うよ。
…未来のわからない君たちに無責任なことは言えないけど…。」
ジンの言葉に、胸がどくん、と鳴った。
そうだ。私の未来はわからないんだ。
“耐え切れる”可能性は限りなくゼロに近い
もし、私が死ぬ結果で、元の姿に戻れたとしたら。
……ゼロには私のことで縛られないでほしい。
ゼロは、優しいから。
私に罪悪感を抱いたまま生きるかもしれない。
それだけはダメだ。