ゼロの相棒
フィオネが、俺の相棒に戻ってきたあの夜から。
もう俺の答えは決まっていたんだ。
「もう俺の中でケリはついた。
………フィオネには、これが終わったら、ちゃんと言おうと思う。」
…たとえ、泣かれたとしても。
ジンは、俺の言葉を黙って聞くと
「…そうか…。」と呟いた。
ジンは、俺のこの言葉を待っていたかのようで、何処か聞きたくなかったかような素振りを見せた。
……俺も、こんなに“相棒”という存在が、大きくなってしまうなんて思わなかった。
最初のように、距離をとった接し方をし続けるべきだったんだろうか。
そうしていたら、こんな気持ちには……。
俺は、頭をぶんぶん振って、この気持ちを吹っ飛ばした。
………闘いの前に、このことで精神を乱しちゃダメだよな。
俺は、大きく息を吸った。
ごめんな、フィオネ。
町に無事に帰れたら、俺はちゃんとお前に伝えるから。
俺の思ったこと、すべてを。
《ゼロside終》