ゼロの相棒
少し飛行すると、すぐにジェノバの家へと着いた。
庭には、作ったばかりのジェノバの墓がある。
家の前にはさっきまでいた闇町が広がっている。
「しっかり見とけ!フィオネ!!」
ゼロは手を町に向かって突き出した。
その瞬間、ゼロの瞳が輝きを増す。
ゼロの手から、身体中から光が溢れて、町の上空にばぁーっ、と広がり、弾ける。
前に見た時の金色のとは違う、私の髪と同じ、銀色の光が町中を包んでゆく。
「今から町全体の時を止めてやる。お前のここでの人生は今日で終わりだ。
この町は死ぬ!!」
そういえば、昨日の夜、この庭で寝転び、ゼロは言っていた。
“本来の力なら町全体に魔法をかけられる。”
本当だったんだ……!
本当に……ゼロは………!