ゼロの相棒




少し飛行すると、すぐにジェノバの家へと着いた。



庭には、作ったばかりのジェノバの墓がある。



家の前にはさっきまでいた闇町が広がっている。




「しっかり見とけ!フィオネ!!」





ゼロは手を町に向かって突き出した。




その瞬間、ゼロの瞳が輝きを増す。



ゼロの手から、身体中から光が溢れて、町の上空にばぁーっ、と広がり、弾ける。


前に見た時の金色のとは違う、私の髪と同じ、銀色の光が町中を包んでゆく。




「今から町全体の時を止めてやる。お前のここでの人生は今日で終わりだ。


この町は死ぬ!!」




そういえば、昨日の夜、この庭で寝転び、ゼロは言っていた。




“本来の力なら町全体に魔法をかけられる。”




本当だったんだ……!


本当に……ゼロは………!





< 35 / 508 >

この作品をシェア

pagetop