ゼロの相棒
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外に出ると、町中がどこか騒がしい。
「ねぇ、本当に黒マントの男じゃないの?」
私が尋ねると、ジンは苦笑して言う。
「んー…ある意味“黒マント”だけど…。」
んん?
さらに混乱してきた。
ゼロは少し機嫌が悪くなっている。
私は、その時はっ、と気づいた。
……ゼロがこの態度の時、だいたい理由は決まっている。
それは……………。
「あれ?フィオネ!ぐーぜんだな。
こんなとこで会えるなんて、やっぱ運命ってやつ?」
その時、聞き覚えのある声が背後から聞こえた。
振り返ると、そこには男性と、青年の姿があった。
「レオさん!ブラッドさんも!」
それは、都市で出会ったガーディアンの
ブラッド隊長とレオだった。
レオは、さっ、と私の手を取ると私の瞳を見て言った。
「都市出会った時は全然話せなかったけど…今は遊びのような野暮用で来てるんだ。
どう?俺と二人でお茶でも。」