ゼロの相棒
そうしたら、急にネックレスが強く光っていきなり感じたこともない力が溢れてきて、気づいたら魔法を使っていたんだ。
すると、ドロシーは、私の手を取って言った。
「考えよりも、体が先に動いてしまうなんて、フィオネさんらしいじゃないですか。
たぶん、フィオネさんの魔法は、心から
何かをしたいって思った時に使えるもの
なのかもしれませんね。」
“心から何かをしたいって思った時”……。
そうなのかな…。
もし、今町に出ている魔法使いの誰かが
大きな怪我をしてしまったら
私の魔法で治せたりとかするのかな…。
本当に魔法が使えたらいいのに…。
その時、私はふと、頭の中にある感覚がよぎる。
“私にも、魔法が使えたらいいのに…。”
こう思ったのは、初めてじゃない。
そうだ。
ジェノバと暮らしていた頃も、ずっとそんなことを思っていたんだ。