ゼロの相棒
「みんな丘に行くの?!」
私はシャボン玉に向かって尋ねる。
すると、シャボン玉からは
『町の奥の広場に現れたのなら、このまま町の入り口を封鎖したほうが早い!
フィオネさんたちは町の空を見ていてくれ!』
というブラッドの声が聞こえた。
そうか。
空中から外に逃げられたんじゃ、入り口を封鎖しても意味が無いんだ。
私はぐるり、と空を見渡す。
影らしきものは無い。
ドロシーも緊迫した表情で、丘の監視を続けている。
でも、今見つかったのなら、私たちが有利なのかも知れない。
このまま上手くいけば、丘に近づけることなくルナータを捕まえられるんじゃ…!
すると、シャボン玉の中からジンの声が響いた。
『町の東にある路地から出てきたぞ!
黒マントだ!!』
え…?!