ゼロの相棒
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「私が、百年前の王の末裔?……そんなの信じられないわ。」
私はルナータに鋭い視線を向ける。
ルナータは私の中の動揺を見透かすように笑いながら言った。
「俺がお前を末裔だと思った理由は、
肖像画を見たからってだけじゃないさ。」
ぴく、とその言葉に反応する。
ルナータは一呼吸おいて話し始める。
「…少し、お前を試させてもらったのさ。お前が本当に王の血を引いているのかをね
もし本物だったら、あのゼロとかいうガキみたいに、王の馬鹿でかい魔力を受け継いでいるはずだろう?」
私は、心臓の鼓動が大きくなるのを感じた。
ルナータは、私から目を離さない。
「お前が願いの町にいた時に魔獣の大群を操って攻め込ませたのも、さっき黒マントの分身を使って仲間の魔法使いたちを襲ったのも
全部お前の真の力を引き出す為に、やったことだ。」