ゼロの相棒
私は、そこで頭の中に浮かんでいた今までの疑問がすべて解けた。
魔力の無駄遣いだと思っていたルナータの行動は、すべて私を刺激するためにやったことだったんだ。
私は、怒りを宿した瞳で睨み、ルナータに向かって叫ぶ。
「そんなことの為にドロシーを傷つけて、町を襲わせたりしたの?!
私が魔法を本当に使えなかったとしたら、町がなくなってたかもしれないのよ?」
魔獣の大群が町に攻め込んで来た時は、
ゼロが止めてくれなかったら本当に町は
崩壊させられていた。
町の人たちは何も悪いことをしていないのに
ルナータは低い声で答えた。
「あぁ。お前の力が引き出せれば、町の一つや二つ、どうなってもいい。
俺の計画を実行するためには必要な犠牲さ
…それに、お前はしっかりと俺の思い通りの“結果”を出したじゃないか。」
……こいつ…!
本気で私に魔法を使わせる気だ!