ゼロの相棒





ナイトメアが蘇ったら、町も、魔法使いのみんなも無事では済まない。





ルナータが、私の方を見て言う。





「俺を憎むなら憎めばいい。お前は感情の高まりで魔力を放出するみたいだからな」





…なんて奴なの…?





でも、ここであいつの思惑通りに魔力を
放出してはダメだ。




絶対にナイトメアの封印は解かせない!







その時、ルナータがマントのポケットから懐中時計を取り出した。





「…日付が変わったか。そろそろ丘に出向こう。…お前には、必ず魔法を使ってもらうぞ。」





ルナータは、不敵な笑みを浮かべながらそう言った。





その時、私はルナータの腕に光るブレスレットがあることに気がついた。



それは、綺麗な光ではなく、闇の不気味な閃光を放っている。






もしかして、あれも私のネックレスと同じような“魔具”なんだろうか。












私は、はっ、と気づいた。




ルナータの魔力が、ジンを上回ったのは
あの魔具を使っていたからだったんだ。






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