ゼロの相棒
すると、ルナータは初めて立ち止まって
ばっ、と私の方を向いた。
「それについては心配いらないさ。
お前はもうすぐ、魔力を出さざるを得なくなる。」
ルナータはそう言って、にやり、と不気味に笑うと、さっきよりも早足で歩き始めた。
…っ、抵抗ができない。
塚に近づくにつれて、私の胸に光るネックレスが熱を帯び始める。
…やめて。
お願いだから、おさまって…!
私はネックレスをぐっ、と握りしめながら魔力が出ないように必死に気を保つ。
そうこうしているうちに、私はルナータに連れられて塚の目の前まで来てしまった。
すると、ルナータは私をナイトメアの塚に向かって、ばっ、と投げ飛ばした。
「……っ!」
地面に体が叩きつけられる。
「さぁ、ここからはお前の出番だ。さっさと魔力を使え。」
私は倒れたまま、ルナータをきっ、と睨む。
「使うわけないでしょう…!あんたの思い通りにはさせないわ。」