ゼロの相棒
すると、ルナータは私の髪の毛をぐっ、と掴んで無理やり私の体を起こす。
そして私の首元を掴んで、見下ろすようにして言った。
「お前は俺の計画を成功させる為のただの“駒”に過ぎない。
さっさと俺の指示通りにしろ!夜が明ける前に終わらせるんだ!」
私は、奴を睨み返すことしかできない。
……息が…できない…!
誰か………!
私がぎゅっ、と目をつぶって
心の中でそう叫んだ
その時だった。
ドォンッ!!!
大きな音と共に、黄金の光の弾が
私とルナータの近くに落ちた。
「ふっ……来たか。“駒”どもが…。」
ルナータが私の首元を掴んでいた手を離し頭上を見上げる。
私は、どさっ、と地面に放り出された。
息が上がってうまく空気を吸うことが
できない。
その時、視界が霞んでいく中で、待ち望んでいた青年の姿が見えた。