ゼロの相棒
その時
ふわっ!といきなり体が空に舞い上がった。
自分では意識していないのに、体が自然にナイトメアの攻撃を避けて空に向かって飛んでいく。
な……
何が起こっているの……?!
その時、頭の中に低い声が響いた。
『フィオネ、落ち着いてヤツを見るんだ。大抵の攻撃なら避けられる。』
ネックレスが、ぱぁ、と輝いた。
聞いたことはないけれど、威厳があって、どこか温かい男の人の声。
こ…これは……。
もしかして、オーランドの声………?
すると、その声は再び頭の中に響いた。
『お前の体に宿っている魔力は、ナイトメアを倒すには十分足りる。
上空からヤツに向けて、魔法を使うんだ』
「そ……そんなこと出来ないわ!さっきも魔法の出し方がわからなくて、何も攻撃出来なかったんだもの!」
私は頭の中の声に向かってそう言った。
すると、声は私に優しく答えた。