ゼロの相棒
『大丈夫、お前はやり方を知っている。
目の前であの“少年”が魔獣を倒すところを見ていたはずだろう?
あの時の“少年”の様子を思い出すんだ。』
“少年”……?
ゼロのこと?
その時、私は、はっ、と思い出した。
ゼロが、星の町で魔獣を倒した時のこと。
あの時、確か、ゼロは大きな光の剣のようなものを魔法で作り出して、魔獣を真っ二つに斬っていた。
あの時の…ゼロの様子……。
私は、すぅ、と深呼吸をして体の魔力に
意識を持っていく。
あの時の、ゼロのように………。
腕は、体の前で剣を持つようにして構えて
真っ直ぐに斬りかかる対象を見る。
そして、一気に構えた手の平に向かって
力を込める!
パァッ!!!
その瞬間、私の手に、エメラルドに光る
大きな光の剣が現れた。
体じゅうがどんどん熱くなっていく。