ゼロの相棒
それどころか、前よりも体が軽く、体じゅうにエネルギーが満ち溢れている感じだ。
ジンがそんな私を見て言った。
「ゼロの魔力に刺激されて、フィオネちゃんの本来の魔力が覚醒してるようだね。
あの晩にあれほどの魔力を使っておいて、まだ残っているなんて、さすがオーランドの末裔と言ったところか。」
ジンは、ふっ、と微笑む。
ぽぉ、と体に熱がこもるのを感じる。
ネックレスも光を放っているようだ。
その時、ベッドに顔を埋めて眠っていた
ドロシーが、ぱっ、と目を覚ました。
「!フィオネさん!…大丈夫ですか?!」
すごく心配したような表情でドロシーは私を見つめる。
「大丈夫よ、ドロシー。…ありがとう。」
私がにっこりと笑ってそう答えると、ドロシーは、瞳に涙を浮かべながら、私の手を握った。