ゼロの相棒







私は、ゼロの言葉を制して彼をまっすぐに見つめる。









「大丈夫。私は死んだりしないから。

あなたの両親みたいに、ゼロを一人になんてしないから。





ここにいる人たちも、ラグナも、ジェフも、グランも。みんな。


あなたが元に戻れることを信じて待ってる。









今こそ、その時でしょう?



大丈夫よ。きっと上手くいく。」







私は、ゼロから目をそらすことはない。



ただ、二人とも無言で見つめ合う。










するとゼロがぎゅっ、と目を閉じて言った。









「……わかった。







………絶対お前を死なせたりしない。


まだ見せてない世界がこの世にはたくさんあるんだからな、フィオネ。







約束だ。絶対一緒にまた旅に出よう。」









私は、大きく頷いた。











その時、私たちの様子を静かに見ていた
ダリシーンが口を開く。






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