ゼロの相棒





私の問いかけに、ジンとドロシーは顔を
見合わせた。





「ゼロなら、今日は丘に、ナイトメアの塚を整えに行っているはずだよ。」




「私が、瞬間移動で、丘まで送りましょうか?」





ドロシーの言葉に、私は大きく頷いた。







ドロシーはそれを見ると、にっ、と笑って深青の瞳を輝かせ始めた。






ぱぁ、と、部屋中が光に包まれる。






と、次の瞬間。






私の姿は一瞬で部屋から消えたのだった。









****






次に気がついた時には、そこは一面の草原だった。





瞬間移動には成功したらしい。







ここの何処かに、ゼロはいる……。






私は、ゆっくりと歩き始めた。






辺りを見渡しながら、ゼロの姿を探す。







……魔法を解くのは、成功したのかしら。





私は、頭の中でぐるぐると考えを巡らせる。






私が生きているってことは……成功しなかったのかな?





すべての魔力を吸収出来なかったから、
生き残ったとも考えられる。






私、途中から意識がないし……。









< 501 / 508 >

この作品をシェア

pagetop