ゼロの相棒




ひどいな〜、とジンは笑う。




漆黒に染まった短髪に蒼色の瞳。



そして、彼は青年に戻ったゼロよりも少し高いぐらいの身長だった。





私がじーっと見ていると、青年はにっこり笑って私を見る。





「君の名前はフィオネちゃんっていうの?」



「そうです!よろしくお願いします!」





敬語なんか使わなくていいよ、とジンは笑う。





ゼロは私たちの様子を黙って見ていたが、不意にジンに話しかけた。





「お前、魔力の調節ぐらいしろよな。


だだ漏れだから、魔族狩りなんかに目をつけられるんだよ。」





ゼロの言葉に私はふと疑問に思う。




「ゼロは魔族狩りに絡まれないの?」




ゼロだって並みでないレベルの魔法使いのはずだ。


実力はこの目でみている。




「俺は魔法を使うとき以外は魔力を極力制限してるから。」




ゼロの言葉にジンも続ける。




「上級魔法使いにもなれば、自分の魔力を調節することもできるんだよ。


…まぁ、ゼロの場合はもともと魔力を制限されてるから目をつけられにくいよな。」




ゼロは、まぁそれもある。とため息を吐く。




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