ゼロの相棒
本当の……目的……。
私は自分の意思で、勝手にゼロについてきた。
自分の旅についてくると、必ず後悔することになる
と、彼は言っていた。
私は不幸になってもいいと
それでもいいと思って、ゼロについてきたんだ。
「ゼロが…行きたい場所があるってことは知ってるわ。
私は…そのための相棒なんだってことも。」
私の言葉にジンは驚いたように
そして少し悲しそうに私を見つめる。
「ジンは……私が、ゼロの相棒にふさわしくないって思ってるの…?」
ジンはぶんぶん、と首を振った。
「違うさ。ゼロが連れてきたってことは……。君は“孤独”なんだろう?
相棒としての条件は満たしてるんだ。」
私はジンに、
“人間のくせにゼロの相棒になるなんてふさわしくない”
って思われたのかもしれないと思っていたが……。
そうではなかったのか。
「君は、ゼロの相棒になる、っていう本当の意味を知らないんだ。」
意味…?