ゼロの相棒
光剣の魔法
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外に出ると、大通りの方から大きな音が聞こえてくる。
何かが崩れ落ちる音だ。
「ジン!行ってみよう!」
私の言葉を聞くと、ジンは蒼瞳を輝かせた。
「飛んで上空から見た方が早い。ゼロと合流しよう。」
そう言うと、ジンは私をすっ、と抱き抱えた。
それは、あの時のゼロのとは少し違う。
「飛ぶよ!しっかり捕まって!」
ジンは大きく大地を蹴った。
一気に体が宙に浮いて、ジンの蒼色の光に包まれる。
「あ!ゼロがいるわ!」
私は大通りに面した広場を指差す。
そこには黄金の髪の毛の少年が大きな剣を持って立っている。
「よし!下降するよ!」
ジンは広場めがけて飛んで行った。