ゼロの相棒
そんな私を見て、ジンが言った。
「まったく…君達は揃いも揃って無茶ばかりするね…。
ゼロも体力が戻ればいいけど…。」
その言葉に私はハッとする。
「ゼロは?ゼロはどこにいるの?」
ジンは、にこっと笑って私に答える。
「大丈夫だよ。あいつは自分の部屋で休んでる。
ゼロも魔獣を倒した瞬間倒れ込んでさ……体力使うって決まってるのに。
自分の限界をわかってないんだから。」
私は不思議に思って尋ねた。
「あの攻撃は、体力をたくさん使う魔法だったの?」
その質問に、ジンは、いや、と言って
言葉を続ける。
「あいつが人間と魔法使いの混血だって話をしたよね?」
私はこくん、と頷く。
「魔法を使えば、魔力に応じて体力を使うのはみんな同じなんだけど…。
混血のあいつは魔法を使う時、純血の魔法使いに比べて、より多くの体力を使うんだよ。」