叶ったはずの恋。
叶った恋
「また、忘れてくれ…??」
もうイヤになる
どうして桐ちゃんはいつもそうなの?
桐ちゃんの腕の中で暴れてやった。
あまりにもムカついたから。
『…………んだよ?!』
桐ちゃんは驚いてあたしを開放する。
「意味分かんない!
何?!何なの?!
桐ちゃん、まったく何にも分かってない!!」
きっと今のあたしの顔は今までで1番怖い顔をしてる。
イライラする
あたしがどうしてここに来たのかも何も分かってない。
『な、夏希??
顔…怖いぞ?』
そういう無神経な桐ちゃんにイラつきは増すばかり。
「桐ちゃんの口癖…いつから『忘れてくれ』になったの?」
寄っていただろう眉間のしわをあたしはいつも通りに直す。
『…………ごめん』
桐ちゃんはそう言って頭を下げる。
何それ…
なんで謝ってんの?
桐ちゃん、あたしに謝るような悪いことした??