叶ったはずの恋。
久しぶりの再会
『大丈夫ですか?夏希』
大ちゃんがあたしの肩に触れる。
「あ、うん。大丈夫。
ごめん、大ちゃん」
あたしはフラフラになりながら立ち上がり、あのベンチに座る。
「大ちゃん、また格好良くなった?」
あたしは無理矢理笑顔を作って大ちゃんのほうに向く。
『お世辞なんていいですよ、夏希。
それより、大人になりましたね』
相変わらず爽やかな笑顔の大ちゃん。
あの頃より、少しも変わってない。
「身体だけね。
心は相変わらずだよ、3年経った今でも。」
大ちゃんがクスッと笑った。
やっぱり、大ちゃんといると落ち着く。
どうしてだか分かんないけど。