叶ったはずの恋。

久しぶりの再会






『大丈夫ですか?夏希』


大ちゃんがあたしの肩に触れる。



「あ、うん。大丈夫。


ごめん、大ちゃん」


あたしはフラフラになりながら立ち上がり、あのベンチに座る。



「大ちゃん、また格好良くなった?」

あたしは無理矢理笑顔を作って大ちゃんのほうに向く。



『お世辞なんていいですよ、夏希。


それより、大人になりましたね』


相変わらず爽やかな笑顔の大ちゃん。


あの頃より、少しも変わってない。




「身体だけね。

心は相変わらずだよ、3年経った今でも。」


大ちゃんがクスッと笑った。



やっぱり、大ちゃんといると落ち着く。


どうしてだか分かんないけど。





< 13 / 132 >

この作品をシェア

pagetop