叶ったはずの恋。
『自分で言うのもなんだけど、学生時代はモテた。
追いかけなくても向こうからやって来てくれて。
女で不自由したことなんて1度もなかった。
俺の前に現れる女はみんな、抱いた。
ただ1人、違うヤツがいたんだ。
そいつの名前は…慶子(ケイコ)
ちなみに…俺の元カノね。』
照れくさそうに大ちゃんは言う。
そして表情を引き締め、続きを話し始めた。
『慶子は自分から俺に近づいてきた。
ってきり、抱いてほしいのかと思った。
だから、抱こうとしたんだ。
でも、アイツは俺の頬をひっぱ叩いた。
んで
「私は大とヤりたくて近づいたワケじゃない!
あなたと友だちになりたかったの…!」
って、目にいっぱい涙を浮かべて俺に訴えた。
ビックリしたよ。そのときは。
それから俺はこっぴどく怒られた。
「大のストレス解消のために女の子は抱かれてるんじゃない。
大に愛されたくて、抱かれてるんだ。」
とか
「あんたは気が多すぎなのよ!
1人の人を愛してみなさいよ!!」
とか、散々言われたよ…。
おふくろみたいでうるせぇーヤツ…
なんて最初はそんなことを思ってた。
たださ、気づいたらそんな慶子に惚れてたんだ。』
懐かしそうな目をする大ちゃん。
大ちゃんはヤりたい放題ヤってたんだね。
軽く意外だよ。