叶ったはずの恋。
「夏希は桐ちゃんに逢いに行くんでしょ?今日」
「なんで知ってんの?!」
び、びっくりした…
どうして陽菜がそのことを知ってるんだ…
「仁さんが教えてくれた。」
おい、兄貴。
…………覚えとけ。
「逢えるといいね、桐ちゃんに。」
陽菜が優しく笑う。
逢えるかな…桐ちゃんに。
「夏希!!
アパートに帰る前に中学行こうよ!!
中ちゃんとか大ちゃんに逢いたいし。」
陽菜の提案に勿論頷くあたし。
行かないワケがない。
「なんか今からワクワクしてきた。」
新幹線の席で2人してワクワクしているとあっという間に駅に着いた。
電車に乗り換えればもうすぐ家だ。
「家帰る前にうち来る??」
電車を乗り換えて席に座るあたしたち。
「うん、そうする。
仁さんと夏希の家で待ってるね」