叶ったはずの恋。




「夏希は桐ちゃんに逢いに行くんでしょ?今日」



「なんで知ってんの?!」

び、びっくりした…


どうして陽菜がそのことを知ってるんだ…



「仁さんが教えてくれた。」


おい、兄貴。

…………覚えとけ。



「逢えるといいね、桐ちゃんに。」


陽菜が優しく笑う。

逢えるかな…桐ちゃんに。


「夏希!!

アパートに帰る前に中学行こうよ!!


中ちゃんとか大ちゃんに逢いたいし。」


陽菜の提案に勿論頷くあたし。

行かないワケがない。


「なんか今からワクワクしてきた。」


新幹線の席で2人してワクワクしているとあっという間に駅に着いた。


電車に乗り換えればもうすぐ家だ。



「家帰る前にうち来る??」

電車を乗り換えて席に座るあたしたち。


「うん、そうする。

仁さんと夏希の家で待ってるね」






< 6 / 132 >

この作品をシェア

pagetop