甘酸っぱ愛


『絢ちゃん!』


あたしはありったけの声で叫んだ



コートの上の絢ちゃんは

ほんの少し笑ったような気がした




ゆっくりと構えるとボールを放つ


放った瞬間にわかった



このシュートは必ず入る



それは綺麗な放物線を描いて

ブザーの音と共にネットをくぐり抜けた


< 292 / 329 >

この作品をシェア

pagetop