ほんまの素顔
次の日の朝。

俺は久しぶりに学校に向かった。

「よぉ、蓮!」

「久しぶりやな」

クラスの友達からはそんな声ばかり。

そして授業中も窓の外を眺め莉來ちゃんの事を考えていた。

「はぁ…」

溜め息がひとつこぼれる。

すると、



――ブーブーブー…



ポケットに入れていた携帯が鳴った。

「今日もカフェに行かへん?」

翔からのLINE。

…どないしよう?

俺の頭の中はそんなことでいっぱいや。

せやけど、莉來ちゃんに会いたい。

俺が返した返事は、

「ええで」

放課後、翔が校門の前まで迎えに来てくれる。

授業はよ終わらへんかな?

午後の授業もずっとそんな事を思っていた。
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