strawberry tea×わがまま姫♀



『ぷ。本気にしてるし。
俺がこんな事言うと思った?』




クスリと笑う蓮。



……っ!!
騙されたーっ!!




「うっさい!!黙って!!」
『意味分かんねー』




うざぁっ!!




観覧車はようやく乗り場に着いた。




「本当に一々一々!!
あたしをからかって!!」



本当にムカつく!!



今日は本気でキレた!!




『はぁ?冗談だけど?本気にすんなよ』


ムッカー!!




「あたしの気持ちも知らないくせに!!」


『…くだらな』




……!!?




『そんな事で怒るなんてガキだな。
分かってねぇのはどっちだよ、鈍感。』


んな!?


本当にムカつくー!









その時、観覧車のドアが開かれた。




『足元に気を付けて下さい。』


係員が笑顔で迎えた。



あたしは思いっきり不機嫌な顔で、観覧車を降りた。



蓮もポケットに手を入れ無言だ。





『先程は本当に申し訳御座いませんでした。
お詫びにこれを。』


係員から渡されたのは、アトラクション優先券。



これがあれば、園内のアトラクション一つを待たないですぐに乗れるという券。





通常なら喜ぶあたし。


でも今はイライラして、それどころではない。





あたし達は無言で姫央達を待った。












――

『怖かったねー!』
『驚いたわ、マジ。』



姫央と今沢君があたし達に話しかけるも、あたし達は相変わらずだ。





2人に八つ当たりしてるって事は分かってる。








…分かってるけど……






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