strawberry tea×わがまま姫♀
『流は一々うるさいのっ!
少しは黙ったら?』
『お前に言われたくねぇよ!
口にチャック縫い付けてやろうか?』
……。
今沢…俺に言った事覚えてる?(汗)
『じゃ、また今度!』
『バイバイ!』
『じゃあね!』
「メールすっから!」
そう別れの挨拶を交わすと、今沢達は、くるりと俺達に背を向けて、歩き出した。
俺達はそれを黙ってしばらく見送った。
そして、俺は無言で振り返って歩き出した。
『…ちょっ…!』
冬嘉が戸惑いながら小走りで俺の後を着いて来た。
夜の空。
月と星が俺達を照らす。
もう人は少なくなっていた。
遊園地から出た俺達は、無言だった。
俺はポケットに手を突っ込み、考えていた。
…言わなきゃ。
言わなきゃ始まらない。
柄にもなく緊張。
ごめん、って言うのってこんな難しかったか?
今沢には言えたのに。
冬嘉には言えない。
たった3文字なのに。
俺の口から出てこない。
゛ファイト゛
今沢の言葉を思い出す。
そうだよ。
俺達は仲直りしなきゃ。
素直になれ、自分。
今沢に勇気貰っただろ?
余計な言葉はいつも口からでるのに、感心な時に感心な言葉が出てこない。
……俺の馬鹿。
冬嘉と仲直りしてぇよ。
また笑い合いてぇよ……
言わなきゃ。
言え!俺!
「『ごめんっ!』」
………え?