strawberry tea×わがまま姫♀



「…れ…ん…?」

あたしは無言の蓮に問い掛けた。



しばらくして、やっと蓮が口を開いた。





「…マジごめん…」




蓮の体、声が震えていた。



………っ。
蓮が。
蓮が……


不安になっていたの?
あたしみたいに?

蓮と仲直りできなかったらどうしようって…




「…俺がガキだった。」

…違うよ。


「冬嘉の事からかってばっかりで、傷つけたよな…

俺馬鹿だよ。かっこわりぃ…」




あたしは蓮の言葉が胸に突き刺さって、何故だか凄く不安になって、蓮の背中に腕を回した。



あたしの腕も震えていた…


「…ううん…」


もっと目に涙がたまって、溢れた。

温かい蓮の腕の中は、とても安心できた。
蓮の香りがした。




『からかうのは…好きな奴ほどからかいたくなるって言うだろ?
それで、なんだよな。

ガキだよな、俺。』




………っ。
好きな奴ほどからかいたくなる……。

胸がドクンと揺れた。


「…っ。嬉しい、よ?」


小学生じゃないんだから。



「好きな奴ほど…。
っ、確かにね!」


蓮が可愛くて思わず笑ってしまった。




蓮がまた無言になった。



うわ!?不機嫌にさせたかな?





しかし。













『…冬嘉の事、大好き、だから。』


………え?




あたしの事、大好き?



今…蓮…



大好き…って……



涙がますます止まらなくなるじゃん。
蓮が泣かせてるんだから!



あたしは、あたしは……



言いたい。
恥じらいなんて無い。


最高に愛しい人に、愛しい、と伝えなきゃ。
言いたい………





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