strawberry tea×わがまま姫♀





「あたしもっ…
大好き、だよっ…」


言いたい言葉。
言えたよ。




その時、蓮のあたしを抱き締める腕の力が強くなった。


………っ。
思い、通じてるよね?





『…ごめんな。』
「…ごめんね。」


温かい蓮に包まれて、あたしは今最高に幸せだよ。






「…幸せだ…」


口から自然に出た。
自分でも気付かないくらい、小さな声で。













『…俺も。超幸せ。』

っえ!?


う、嘘!?




「聞こえてたの!?」

恥ずかしいーっ!!



『うん、ありがと。』



そう言った蓮は、あたしから身を離した。

幸せそうに微笑んだ蓮。


………っ。
幸せが増した。



2人は幸せな気持ちなんだよね?
それって凄い事じゃない?



あたしの顔は熱く、火照っていた。
見られないように俯く。



蓮がかすかに笑った気がした。



『…冬嘉…』
「…ん?」



蓮の優しい瞳が、あたしを映す。
あたしは真っ赤な顔を見られないように俯いたまま。


心臓のドキドキも、涙も、顔の赤さも、蓮のせい。















『キス、していい?』


蓮の甘く低い声が、あたしの中でこだました。

脈は更に激しくなる。




あたし、最高に幸せ。
蓮も幸せなんだよね?

あたし達…
同じ気持ちだよね?





…蓮………



あたしはゆっくり小さく頷いた。


蓮は少し笑って、あたしの頬に手を添え、自分の方に向かせた。


あたしはゆっくり目を閉じた。




唇が重なった。






甘いとろけそうなキス。
愛しい人との幸せなキス。



………蓮…










大好きだよ。





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