悪魔な君に恋をして
『愛ちゃんが来てくれて俺、嬉しいっ』
カラオケに着くと隆一くんは
マイクを持ちながら私の隣に座った。
ドキドキ、、
さすが他校の女子からも
騒がれるイケメン隆一くん。
『もーう!愛ちゃん困ってるじゃない、!
汚れるからやめて!』
いや~むしろ嬉しいです。。
横を見ると部屋が暗いからか
いつもより元気がありそうな黒澤くん。
『黒澤くん、何か飲む?』
私はメニュー表を黒澤くんに渡した。
さっそく隆一くんが歌ってるのを
聞きながら黒澤くんを気にして
チラチラ見ると
げ!!!!!
く、くくくく黒澤の瞳が赤く光り始めてる!
なんで!?
私はすぐにポケットからスマホを取り出して
個室の外に出た。
『あ、もしもし月夜くん?
黒澤くんが大変なの!
目が赤く光りだしてて』
私が電話をかけたのは月夜くん。
なにかあった時の緊急事態として
連絡を交換したの。
『今、どこ??
なんで、まだ夜にもなってないのに』
『カラオケ!部屋が暗いからかな?
なにか関係あるの?』
たしか黒澤くん、夜行性って言ってた。
『普段の夜ならならないけど今日は
満月だからな。多分、外、コウモリか
カラスが飛んでると思う。』
そう言われて私は近くにある窓から外を見ると
カラオケ店のゴミを荒らすカラスが見えた。
こうゆう原因が重なったら
『早くしないと、羽も生えてくるかも。
まあ、普通の人間だったら、もうその姿に
なった世楼(よる)は見えなくなるから大丈夫
だけど、赤くなった眼は人間でも見えるから
早く世楼を連れ出した方がいい』
『わ、わかった!』
私は通話を切ると、すぐに個室に戻った。