Time Paradox
ニコラスは屋敷に入り、早速イザベラを二階にある大きな部屋に通すと、彼女をそこで待機させた。
「…全く、どういうつもりなのかしら!」
イザベラは一人小言を漏らしていたが、屋敷自体が落ち着きのあるシックな雰囲気で、家具は焦げ茶色で統一され、天井にはクラシカルなシャンデリアがぶら下がっている。
「…でも結構好きかも、この雰囲気…」
少し悔しいが、古めかしい調度品や細かい彫刻など、部屋の端々に感じられる工夫やこだわりがイザベラの心をしっかりと掴んでいた。
イザベラがちょうど窓から外の庭を見ようとした時、部屋の扉が開かれた。
振り返ると、ニコラスは一瞬動きを止めてイザベラを眺めた。
そして何故か丁寧に包まれたドレスを抱えている。
「ニコラスさん、どうかした?」
「あぁ!いや、その…なんか絵になるっていうか…」
ニコラスはそう言いながら抱えていたドレスをソファーに置いた。
「そんなことよりさ!さっきから思ってたんだけど、イザベラさんはきっとドレスに問題があるんだと思うんだよね。」
「は、はぁ…ドレス、ですか…」
「だからほら!この鏡の前に座って!」
ニコラスは半ば強引にイザベラをドレッサーの前に座らせ、ドレスを変えると言いつつ彼女のフルメイクを落とそうとしている。
「ちょっと待って!まさかこのメイクを落とそうなんて…」
「ちょっと黙ってて。」
ニコラスは相変わらず人の話を聞かないようで、抵抗するイザベラの頭を片手で押さえ、リップから眉毛まで全てを落としていった。
「…ひどいわ、いきなりすっぴんにさせるなんて…」
イザベラは下を向きながら手で顔を覆っていたが、ニコラスはその手を優しく取り去り、顎を持ち上げて彼女の顔を見つめた。
「うん、やっぱり…メイクがきつかったんだね。」
至近距離で両目を覗き込むニコラスに、イザベラは思わず目を逸らした。
「よし、まずはメイクからだね!」
ニコラスはそう言うと、慣れた手つきでイザベラの顔を作り上げていく。
「眉毛もアイメイクも、きつく描きすぎなんだよ。アイシャドウだって色も濃すぎる。」
「…ねぇ、ニコラスさんはどうしてこんな事が出来るの?」
「俺、女の子のメイクとかファッションって大好きなんだよね。…こんな事言うと大体引かれちゃうんだけどさ。」
ニコラスはそう言ってあっという間に完成させた。
「ほら、絶対こっちの方がいいって。」
鏡に映るイザベラは優しげな表情で、白い肌に淡いメイクが映えている。
眉毛も平行気味で、いつもの勝気な雰囲気を打ち消している。
「さぁ、見惚れてないで!次はドレスだよ!」
ニコラスは楽しそうにドレスを包みから取り出し、全て並べた。
「イザベラさんは本物の巨乳だからね。そういうドレスだと余計にいやらしくなっちゃうんだよ、きっと。それで変な男が寄ってきて嫌な思いをしたんだと思う。」
ニコラスはそう言って並んでいるうちの1つのドレスを手に取り、イザベラに合わせた。
「うん、こういう露出が少なくて可愛らしい色合いのドレスがいいと思う。」
ニコラスが合わせていたのは、白地に淡いピンクなどで描かれた花柄のドレスだ。
「こんなの、似合うかしら…」
「絶対似合うよ!むしろどうして今までのドレスが似合うと思い込んでたのか不思議なくらい。あ!着替え、メイドに任せる?それとも…まぁ俺だったら喜んで脱がせるよ?」
「バカ!女性を呼んできて!」
ニヤニヤするニコラスに、イザベラは真っ赤な顔で言い返した。
「…全く、どういうつもりなのかしら!」
イザベラは一人小言を漏らしていたが、屋敷自体が落ち着きのあるシックな雰囲気で、家具は焦げ茶色で統一され、天井にはクラシカルなシャンデリアがぶら下がっている。
「…でも結構好きかも、この雰囲気…」
少し悔しいが、古めかしい調度品や細かい彫刻など、部屋の端々に感じられる工夫やこだわりがイザベラの心をしっかりと掴んでいた。
イザベラがちょうど窓から外の庭を見ようとした時、部屋の扉が開かれた。
振り返ると、ニコラスは一瞬動きを止めてイザベラを眺めた。
そして何故か丁寧に包まれたドレスを抱えている。
「ニコラスさん、どうかした?」
「あぁ!いや、その…なんか絵になるっていうか…」
ニコラスはそう言いながら抱えていたドレスをソファーに置いた。
「そんなことよりさ!さっきから思ってたんだけど、イザベラさんはきっとドレスに問題があるんだと思うんだよね。」
「は、はぁ…ドレス、ですか…」
「だからほら!この鏡の前に座って!」
ニコラスは半ば強引にイザベラをドレッサーの前に座らせ、ドレスを変えると言いつつ彼女のフルメイクを落とそうとしている。
「ちょっと待って!まさかこのメイクを落とそうなんて…」
「ちょっと黙ってて。」
ニコラスは相変わらず人の話を聞かないようで、抵抗するイザベラの頭を片手で押さえ、リップから眉毛まで全てを落としていった。
「…ひどいわ、いきなりすっぴんにさせるなんて…」
イザベラは下を向きながら手で顔を覆っていたが、ニコラスはその手を優しく取り去り、顎を持ち上げて彼女の顔を見つめた。
「うん、やっぱり…メイクがきつかったんだね。」
至近距離で両目を覗き込むニコラスに、イザベラは思わず目を逸らした。
「よし、まずはメイクからだね!」
ニコラスはそう言うと、慣れた手つきでイザベラの顔を作り上げていく。
「眉毛もアイメイクも、きつく描きすぎなんだよ。アイシャドウだって色も濃すぎる。」
「…ねぇ、ニコラスさんはどうしてこんな事が出来るの?」
「俺、女の子のメイクとかファッションって大好きなんだよね。…こんな事言うと大体引かれちゃうんだけどさ。」
ニコラスはそう言ってあっという間に完成させた。
「ほら、絶対こっちの方がいいって。」
鏡に映るイザベラは優しげな表情で、白い肌に淡いメイクが映えている。
眉毛も平行気味で、いつもの勝気な雰囲気を打ち消している。
「さぁ、見惚れてないで!次はドレスだよ!」
ニコラスは楽しそうにドレスを包みから取り出し、全て並べた。
「イザベラさんは本物の巨乳だからね。そういうドレスだと余計にいやらしくなっちゃうんだよ、きっと。それで変な男が寄ってきて嫌な思いをしたんだと思う。」
ニコラスはそう言って並んでいるうちの1つのドレスを手に取り、イザベラに合わせた。
「うん、こういう露出が少なくて可愛らしい色合いのドレスがいいと思う。」
ニコラスが合わせていたのは、白地に淡いピンクなどで描かれた花柄のドレスだ。
「こんなの、似合うかしら…」
「絶対似合うよ!むしろどうして今までのドレスが似合うと思い込んでたのか不思議なくらい。あ!着替え、メイドに任せる?それとも…まぁ俺だったら喜んで脱がせるよ?」
「バカ!女性を呼んできて!」
ニヤニヤするニコラスに、イザベラは真っ赤な顔で言い返した。