だから、俺の彼女になってよ。




「み、おな……?」

「ん?何?」



ぎこちないあたしと比べて、全くいつも通りの澪南。



その予想外の反応に、かえってあたしの方が気まずいと錯覚してしまいそう。





だけど、もう一度彼女の顔を見たとき、気づいてしまった。


笑う澪南の目元が、赤く腫れていることに。





「香織?どうかした?」


そう尋ねてくる彼女を見て、一気に罪悪感が押し寄せる。






……泣いたんだ。


たくさん、たくさん。


目が赤く腫れるほどに。





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