だから、俺の彼女になってよ。



けれど、佐久間くんはあたしとは違った。



「澪のやつ、また無理してんだろうな……。笑顔下手くそすぎるし」



あたしにはわからなかった澪南の様子に、ちゃんと気づいていたんだ。






「え……?澪南の笑顔が……下手?」

「そう、ちゃんと笑えてない。あいつね、なにかしら辛いことあると、無理して不自然なくらいに笑うんだよ」



佐久間くんの口から聞いた、初めて知った事実。



< 151 / 391 >

この作品をシェア

pagetop