だから、俺の彼女になってよ。
「はい、これね。私4時間目だから、それまでに返して」
「わかった。サンキュ」
周りから見たらしょっちゅう物を借りに来るって印象になってるかもしれないけれど、きっとこの人は忘れ物なんか一切していない。
わざわざ理由をつけてまで、私の様子を見にきてくれてるんだ。
「今日は、平気そうだな」
安心したようにそう笑う彼が、今の私の支えになっている。
「別にこんなに来てくれなくていいのに……」
それでも、私のためにここまでさせてしまうのは申し訳ないわけで。