だから、俺の彼女になってよ。




「お、君たちがマネージャー候補の子?」



すると、若干引き気味の私たちに、長身の男の人が話しかけてきた。


先輩……だろうか。ユニホームで学年はわからないけれど、さすがに先生ではないと思う。



突然の登場に首をかしげる私たちに、目の前のその人はにこりと笑う。



「俺は、キャプテンの立石 (たていし)。よろしくな」


そう挨拶するこの人は、どうやらこの部の部長さんらしかった。爽やかさが眩しくて、キラキラした汗がよく似合う、なんて思ってみたり。



「み、水瀬香織ですっ!よろしくお願いします!……あ、この子は葉山澪南ちゃんです。今日はあたしの付き添いできてもらいました」

「こんにちは」




ガチガチに緊張している香織に紹介され、とりあえず私もご挨拶。


……したまではいいけれど、個人的には先輩よりもこの女子のギャラリーの方が気になって仕方なかった。


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