だから、俺の彼女になってよ。
「キャプテン。それ、和也の女っすよ」
そう。香織は、このギャラリーを生み出す張本人の1人、和の彼女だ。それを立石先輩が受け入れてくれるかどうか……。
……って、あれ?今の声って。
「ち、千歳くん……!? 」
「よ、葉山」
気がつくと、さっきまでコートで練習してたはずの千歳くんが私の隣までやってきていた。
「あっつ」なんて言いながらコートサイドに置いてあったタオルで顔を拭っている。