だから、俺の彼女になってよ。
「あ、ほら、あの子だよ葉山さん」
「えー、別に普通じゃない?」
廊下を通れば女子たちに囁かれ、教室に入ればチラチラ見られる。
そうだ。忘れてたけど、千歳くんって人気者なんだよね。
できるだけ影を消すように座席に座ってると、誰かに肩をポンポンと叩かれた。
「おはよ、澪南。朝から凄い噂になってるねー」
振り向けば、そこには苦笑いしてる香織。
「ふわぁ〜。おはよー澪」
と、和。