だから、俺の彼女になってよ。



「……よしっ!」



パンッと自分頬を叩いて、私は玄関を出て家の方へ足を進めた。



大丈夫。明日から私は、元通りだ。




そんな自分のことばかり考えていたから、全く気付かなかった。




「……やっぱり、バカな女」




通りかかった彼が、呆れて私を見ていたことに。




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