囚われた檻〜白昼夢〜【短編】
白と黄と紫の幾何学模様を配したチュニックに、無防備にも太ももを晒したインディゴのショートパンツ。
背中まである長い髪は、頭の天辺でお団子にしている。
前髪を上げて額を見せているのが、俺の中でのお気に入りだ。
それらの全ては、今朝見た姿と何ら変わりはない。
俺たちは朝から晩まで一緒だ。
「もう終わった?」
「もう少しで終わるよ」
そっかと微笑んで、彼女は通路を挟んで隣の長椅子に座る。
俺は院にいくためのレポートを書いていた。